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ガイド / 見積

5軸加工の試作見積を早く、正確に得る方法

2026年10月2日

多くの試作プロジェクトで最も時間がかかるのは、機械加工ではありません。価格が合意されるまでのやり取りです。数量、公差、材料を推測しなければならない加工会社は、質問するか、リスク分を価格に上乗せします。どちらもお客様の時間を奪います。このガイドでは、5軸の加工会社が一読で見積を出せるように、送るべきものをまとめます。

要点は次のとおりです。STEPとPDF、重要な形状への印、改訂あたりの数量、正確な材料、実際の期限。以下では各項目と、それが欠けた場合に何が起きるかを説明します。

1. STEPとPDFを送る

STEPファイルは正確な形状を伝えます。PDF図面は、モデルでは伝えられないことを伝えます。公差、ねじ、表面粗さ、材料、熱処理、注記です。

  • 形状にはSTEPまたはParasolidを使ってください。STLなどのメッシュ形式は避けてください。メッシュの面は正確に加工できず、見積も遅くなります。
  • 重要な寸法に公差を記入したPDF図面を添えてください。モデルだけの見積依頼では、加工会社は普通公差を想定し、残りについて質問せざるを得ません。

まだ完全な図面がない場合でも、重要な5〜6か所の寸法に印を付けた簡単なPDFがあれば、何もないよりはるかに役立ちます。

使えるファイル形式

形式 見積での役割 備考
STEP(.step、.stp) 形状の最適な元データ ISO 10303で定義された中間形式で、どのCAMシステムでも開ける
PDF図面 公差、ねじ、材料、仕上げ 改訂記号がモデルと一致している必要がある
IGES(.igs、.iges) 対応可 古いサーフェス形式。面に隙間が生じることがあるため、STEPが望ましい
DWGまたはDXF 2Dとして対応可 図面や平面プロファイルには十分だが、5軸の形状には単独では不十分
STLなどのメッシュ 避ける プログラミングの前に多面体化された面を作り直す必要がある

2. 重要な箇所に、重要な箇所だけに印を付ける

加工会社は公差を価格に反映します。すべての寸法に ±0.01 mm と書かれていれば、見積は低速の仕上げパスとすべての箇所の全数検査を前提にします。軸受穴と2つの位置決め面だけが厳しければ、加工会社はどこに時間をかけるべきかがわかります。

個別指示のない箇所すべてに対して、ISO 2768-mなどの普通公差の注記を加えてください。5軸加工の部品で現実的な公差がわからない場合は、ホームページの材料の表に材料別の一般的な公差をまとめています。

3. 改訂あたりの個数を伝える

「数量:10」は、1つの設計を10個という意味にも、5つの設計を2個ずつという意味にもなります。費用は大きく異なります。加工会社には次の点を伝えてください。

  • この改訂で今必要な個数
  • Rev Bを見込んでいるか、試験後におおよそ何個必要か
  • わかっていれば、見込まれる量産数量

2個の試作品から50個のパイロット部品への道筋が見える加工会社は、初回の注文を積極的な価格で見積もることがよくあります。

4. 段階を明示する

概念実証の部品とパイロットロットでは、必要なものが異なります。概念実証ではスピードとはめ合いが重要で、外観仕上げは重要ではありません。パイロットロットでは再現性、初品検査、そのまま引き継げるプログラムが重要です。

どの段階かを伝えれば、加工会社は不要なことを省けます。ホームページの段階の表に、段階ごとの一般的な納期をまとめています。

5. 同時5軸加工が必要かどうかを伝える

部品にブレード、滑らかにつながるポート、自由曲面があるとわかっているなら、「同時5軸加工が必要」と記載してください。傾斜穴や傾斜面はあってもねじれた面がないなら、「3+2で可」と書くことで見積を出せる加工会社の選択肢が広がります。わからない場合は、そのように書いてください。適切なマッチングは、適切な機械の種類から始まります。

部品にどちらが必要かわからない場合は、ホームページの同時5軸か3+2かのセルフチェックで、よくあるケースを1分で確認できます。

6. 材料、証明書、仕上げ

正確なグレードを記載してください。7075-T6、316L、Ti-6Al-4V Grade 5などです。「アルミ」や「ステンレス」だけでは、質問が必要になります。

必要な書類を列挙してください。ミルシート、初品検査報告書、CMM報告書、適合証明書などです。それぞれ費用が加わり、提供できない加工会社もあります。

仕上げは必要な箇所にだけ指示してください。アルマイトの種類と色、不動態化処理、ビーズブラストなどです。試作品を素地のまま出荷してよい場合は、その旨を記載してください。

7. 実際の期限を伝える

2週間前倒しした余裕のある日付ではなく、部品を手元に必要とする日付を伝えてください。正直な日付であれば、加工会社は間に合うかどうかを率直に回答できます。試験や展示会のために日付が動かせない場合は、その旨を記載してください。

8. NDAが必要なら最初に依頼する

設計が機密性の高いものであれば、ファイルを共有する前にNDAを依頼してください。これはごく普通のことであり、真剣な加工会社なら締結します。まず材料、サイズ、数量、公差のプレビューを添えて見積依頼を送れば、加工会社は書類手続きの前に関心の有無を確認できます。

9. 送る前にファイルを整理する

止まってしまう見積の多くは、部品ではなくファイルの問題で止まります。5分の整理で、1日分のメールのやり取りを避けられます。

  • 1ファイルに1部品。 ファイル名には部品番号と改訂を入れてください。たとえば bracket-104_revB.step と bracket-104_revB.pdf です。
  • すべて同じ改訂に。 モデルがRev Cで図面がRev Bだと、どちらが正しいか誰かが確認するまで見積が止まります。
  • 単位を明記する。 図面に記載があっても、注記にmmかインチかを書いてください。
  • 余分なものを除く。 部品ファイルから非表示のボディ、補助形状、購入品を削除してください。アセンブリは参考としてのみ送り、そのように明記してください。
  • ねじは図面で指示する。 めねじはただの穴としてモデル化し、呼びと深さを記載したねじの指示を加えてください。
  • 左右対称の部品があれば伝える。 左右の部品は、2つの部品番号と2つのプログラムになります。

見積を遅らせる要因

加工会社が目にするもの 加工会社の対応 送信前の対策
メッシュファイルのみ STEPを求めるか、余裕分を上乗せ CADの元データからSTEPを出力
公差の記載なし 普通公差を想定し、はめ合いについて質問 PDFで重要な形状に印を付ける
「アルミ」 グレードと質別を質問 6061-T6などのグレードを記載
「数量:10」 設計ごとか合計かを質問 改訂あたりの数量
モデルと図面の不一致 誰かが確認するまで停止 両方のファイルを同じ改訂に
「至急」 標準納期で見積 実際に手元に必要な日付
「アルマイト」 種類、色、マスキングを質問 種類、色、マスキング箇所
すべての寸法に厳しい公差 全数検査で価格設定 普通公差と重要な形状
標準工具が届かないアンダーカット 設計変更を依頼 先に工具の届きを確認

最後の行は書類ではなく設計の問題です。加工会社から形状の変更を求められた場合の一般的な対処法は、5軸加工向けの部品設計で説明しています。

短い注記欄を書く

加工会社が流し読みしても伝わるよう、重要な事実をプレーンテキストで記載してください。役立つ注記は8行に収まります。

部品: bracket-104 Rev B。今回2個、試験後に約20個。
材料: 7075-T6、ミルシート必要。
重要箇所: 穴 22 H7、データム面AとB、PDF参照。
その他の寸法はすべて ISO 2768-m。単位 mm。
ブレード面は同時5軸加工が必要。その他は3+2で可。
底面のタブ跡は可。
透明アルマイト タイプII、外観面のみ。10月21日までに手元に必要。
ファイル送付前にNDAをお願いします。

1画面で確認できる見積依頼チェックリスト

項目 例
ファイル part.step + part.pdf
重要な形状 Ø22 H7 の穴、データム面AとB
普通公差 ISO 2768-m
材料 7075-T6、証明書必要
今回 / 次回の数量 今回2個、試験後に約20個
段階 機能試作、Rev B
5軸加工の種類 ブレード面は同時5軸
仕上げ 透明アルマイト タイプII、外観面のみ
手元に必要な日 10月21日
NDA あり、ファイル送付前

受け取った見積の比較方法

価格を比較できるのは、範囲がそろっている場合だけです。最も安い金額を選ぶ前に、各見積について次の点を確認してください。

  • 納期の起算点。 発注時点、ファイル承認時点、支払い時点のどこからか。
  • 検査。 寸法報告書やCMM報告書が含まれているか、別料金か。
  • 材料と証明書。 ミルシートが含まれているか、グレードが一致しているか。
  • 仕上げ。 アルマイトや不動態化処理が価格に含まれているか、別途見積か。
  • 例外事項。 加工会社が変更を提案している公差、R、ねじはないか。
  • 再発注時の費用。 プログラミングが別項目になっているか。Rev Bやパイロットロットの費用の目安になります。

検査報告書を省いていたり、緩い公差を前提にしていたりして安い見積は、安いのではありません。別の部品の見積です。

少数の適合した見積の方が早い理由

図面を20社に一斉送信すると早そうに感じますが、実際にはまれです。大規模なリストで見積依頼を見た加工会社は、見送るか、上乗せした金額を送ってくることがよくあります。機械、材料、受注ロットが部品に合うという理由で選ばれた3社の方が、通常は回答が早く、金額の差も小さくなります。

それが当社の仕事です。見積依頼を送信していただければ、内容を読み、同時5軸と3+2のどちらが必要かを判断し、その種類の試作品を加工する加工会社を最大3社までマッチングします。24営業時間以内にご返信し、発注者は無料で、マッチした各加工会社から直接見積が届きます。同じ問題を費用の面から見るには、5軸加工の試作費用をお読みください。

よくあるご質問

5軸加工の試作見積にはどのくらいかかりますか?

STEPとPDFのファイルがそろった明確な見積依頼なら、1〜3営業日で見積が出ることがよくあります。公差の記載漏れ、あいまいな数量、メッシュファイルがあると質問のやり取りが増え、その倍かかることもあります。

5軸加工の見積に最適なファイル形式は何ですか?

形状にはSTEP、公差、ねじ、材料、仕上げにはPDF図面です。IGES、DWG、DXFにも対応していますが、STLなどのメッシュファイルは、多面体化された面を正確に加工できないため見積が遅くなります。

見積依頼は多くの加工会社に一度に送るべきですか?

無作為に選んだ多数の加工会社より、よく適合した少数の加工会社の方が有効です。大規模な入札リストで見積依頼を見た加工会社は、本気で見積もらないことがよくあります。部品に合う3社であれば、通常は妥当な価格帯がわかります。

図面全体を共有せずに見積を得ることはできますか?

先にNDAを依頼することができます。加工会社は多くの場合、材料、サイズ、数量、公差を記載したプレビューから適合性を判断し、ファイルを受け取る前にNDAを締結できます。

この試作品の見積が必要ですか?

図面をお送りください。最大3社の5軸加工会社とマッチングし、24営業時間以内にご返信します。

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